機能
Solid Edgeに組み込まれた強力なシミュレーション機能
優れた製品をより早く、より低コストで市場投入する鍵となるのがシミュレーション・ソフトウェアです。最高水準の性能を誇るシーメンスのシミュレーション・ソリューション・ポートフォリオを使えば、デジタルツインをすばやく作成してテストし、製品開発の作業フローを短縮することができます。
高い評価を得ているFemapの有限要素モデリング技術とSimcenter Nastranの技術をベースとしたSolid Edge Simulationは、試作の必要性を大幅に低減します。その結果、使用する材料やテストに要するコストを削減し、設計時間も短縮します。
有限要素モデルの作成
ソリッド構造およびシートメタル構造の有限要素モデルを自動作成できるほか、メッシュを微調整して解析精度をさらに改善できます。アセンブリの場合、部品間の接触箇所を自動検出し、線形接触や接着接触など、コンポーネントのリアルな相互作用を設定することが可能です。フレーム設計ではビーム (梁要素) 解析でアセンブリにかかる応力を把握して、過剰な強度で製造されていないかどうかをチェックできます。
最小限の労力で高品質のメッシュを生成し、パラメーターなしでメッシュを制御して、メッシュ・ボディ上で構造解析と熱解析を実行できます。
境界条件定義
解析で現実の動作環境をモデル化するのに必要な境界条件定義を活用します。Quick Bat入力オプションやハンドルを使用すると、荷重や拘束をジオメトリ・ベースで簡単に設定できます。時刻歴の結果を見ることで、非定常熱伝導での熱と冷却の性能を検証できます。
重力の影響で平衡状態にある流体によって生じる最大・最小圧力を求めることで、高まり続ける油圧システムの効率化・高性能化の需要を満たします。
Simcenter FLOEFD™ for Solid Edgeでの流体圧力や温度の解析結果を構造解析の境界条件としてインポートできます。
結果のポスト・プロセッシング
包括的でグラフィカルなポスト・プロセッシング・ツールを使用して、モデルの挙動を容易に解釈し、理解できます。解析の結果、設計を微調整する必要が生じた場合、シンクロナス・テクノロジーによって簡単に、必要な変更を加えることができます。
FEAの実行
アセンブリ内で部品同士がどのように作用し合うかを評価してビジュアル化します。運用サイクルを通して製品の性能がどのように変わるかを把握し、実際の環境でどのように機能するかを予測できます。
ビーム (梁) 解析で、アセンブリにかかる応力を把握して、過剰な強度で製造されていないかどうかをチェックします。
自由振動でのアセンブリ部品の固有周波数を特定し、固有周波数で構造がどのように変形するのかを予測します。
定義された加振力に基づき、指定された周波数範囲で、変位や加速度を含む振動レベルをシミュレーションします。モード重ね合わせ法を使用して、すばやく効率的に計算できます。
構造が不安定となる荷重を見極めます。これは、薄型部品や、薄型部品を含むアセンブリ・モデルの場合、特に重要です。
定常状態の熱伝導解析と熱応力解析を行うことで、機械アセンブリや電気機械アセンブリの熱条件を解析できます。時刻歴の結果を見ることで、非定常熱伝導での熱と冷却の性能を検証できます。
Simcenterへ拡張可能
Solid Edgeシミュレーション・ソリューションで使用されるコア技術はSiemens Simcenter製品を基にしており、Siemens Simcenter製品への拡張も可能です。どのソースのジオメトリでもすばやく編集、更新して検討できます。たとえばSimcenter Femapは、Solid Edge内から起動できます。Solid Edge Simulationのデータは、Femapのモデル・ファイルとして保存できます。Solid Edge Simulationで定義されたジオメトリ、荷重、拘束はシームレスにFemapに転送されます。
設計者は有限要素解析 (FEA) をすばやく実行し、荷重条件に照らして構造を評価することで、強度要件を満たしつつ材料の使用を最小限に抑えることができます。これにより、構造的に優れたコスト効果の高い設計が実現します。
Calder、リード・メカニカル・エンジニア、Ben Monkton氏